「日本製なら品質が高い」
アパレル業界では、今でもそう考える方は少なくありません。
もちろん、日本には非常に高い技術を持った縫製工場があります。
一方で、私自身がアパレルOEMに携わってきた中で感じるのは、
「日本製だから良い、中国製だから悪い」というほど、縫製は単純ではない。
ということです。
重要なのは、国ではなく、実際に縫製をする人の技術と経験です。
縫製の品質を左右するのは「経験」
服の縫製は、単純にミシンを動かせば完成するものではありません。
生地によってミシンの調整を変えたり、縫うスピードを変えたり、テンションを調整したり。
さらに、
・生地の伸び
・厚み
・滑りやすさ
・パーツごとの縫い合わせ
・カーブ部分の処理
・ステッチ幅
・アイロンの当て方
など、細かな判断が必要になります。
厚生労働省の職業情報でも、ミシン縫製は工程によって習得期間が異なり、服種によっては全工程を習得するまで最低でも3~5年程度の経験が必要とされています。
つまり、「何年、何枚、何種類の服を縫ってきたか」は、品質を考えるうえで非常に重要です。
日本の工場でも、すべてが同じではない
日本国内にも、本当に素晴らしい縫製工場があります。
特に、長年アパレルを縫い続けてきた熟練の職人さんが中心となっている工場は、仕上がりが非常に綺麗です。
弊社が提携している和歌山県の縫製工場も、まさにそのひとつ。
長年の経験を持つ方々が、細かな部分まで確認しながら商品を仕上げています。
縫い目の美しさや、生地の扱い方、アイロンによる仕上げなど、数字や仕様書だけでは表現しにくい部分に、経験の差が出ます。
ただ、日本の縫製業界では高齢化も進んでいます。
こうした技術をこれからどう次の世代へ残していくのか。
これは、アパレル業界全体が考えていかなければならない課題だと感じています。
では、中国生産はどうなのか?
「中国製=品質が低い」
これも、私は違うと思っています。
中国は現在、世界最大の繊維・衣料品の生産・輸出国です。
つまり、それだけ長い期間、世界中のアパレル製品を大量に生産してきたということ。
ここが中国生産の大きな強みです。
経験値が圧倒的に多い。
これは非常に大きい。
例えば、同じようなデザインの服を何千枚、何万枚と作っていれば、
「この生地はこう縫う」
「ここはこうすると不良が出やすい」
「この仕様なら、ここを先に処理したほうがいい」
というノウハウが現場に蓄積されていきます。
もちろん、中国にも工場ごとの技術差はあります。
すべての中国工場が高品質というわけではありません。
しかし、経験豊富な工場を選べば、中国生産ならではの高い生産技術と対応力を活かすことができます。
結局、「日本か中国か」ではない
私がOEMで一番大切だと思っているのは、
「どこの国で作るか」より「どこの工場で、誰が作るか」。
です。
日本でも、熟練した職人さんが作れば非常に綺麗な商品ができます。
中国でも、経験豊富な工場なら非常に綺麗な商品ができます。
逆もあります。
だからこそ、OEM会社を選ぶときには、
「日本製です」
「中国製です」
という言葉だけで判断するのではなく、
実際の生産実績や、工場の得意分野、品質管理、そして現場の経験値を見ることが大切です。
J-WAVEが日本と中国の両方を使う理由
J-WAVEでは、中国の自社工場と国内の協力工場、それぞれの強みを活かして生産しています。
すべての商品を「日本で作る」「中国で作る」と最初から決めているわけではありません。
商品によって、
「この商品なら日本の工場が合う」
「この商品なら中国の工場のほうが向いている」
という判断をしています。
大切なのは、生産国を売り文句にすることではありません。
その商品に一番合った場所で、一番良いものを作ること。
それがOEM会社として大切なことだと考えています。
「日本製だから安心」でも、
「中国製だから安い」でもない。
経験と技術のある人が、適切な環境で作る。
J-WAVEは、そこを大切にしています。
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